レストラン 2
迷路のようになった店の構造が、広いだけによけい落ちつき"2人の世界"にどっぷりと入りやすい。
次に照明。
暗さがあざとくないのはインテリアがエスニックて、ゆれるランプの火が夜のオープンエアを思わせるから。
極めつきは、料理をサーブする女性のドレスが、ももまでスリットの入ったアオザイ風。
スタイルの良さも対応の良さも、まさにシンガポール航空のスチュワーデスみたい。
男性はまさしくパーサー。
早い話がきわめて大人の人たちが客をいい気にさせるのだ。
サービスは嫌味がなく成熟していて超一流、なのに客は思い切りくつろげる……ありそうでないこのギャップこそ、人を幸せにする理想の空間。
この店と客の関係、何かに似てると思ったら、"アマン系"などの超高級リゾートホテルにいるみたい。
手厚いサービスのもと、まさに、フライトからリ、ゾートの夜の長い食事までを一晩で味わえるしくみが、お互いをより素敵に見せ、恋人たちの恋の進展を早めるわけだ。
逆を言えば、気取っているばっかりで、サービスに心の宿らない店で愛を語ると、お互いがとてもうすっぺらい人問に見えてしまうもの。
空間には人のイメージをも変えてしまう力があるのだ。
デートの空間選びに困った時、思い出してほしい話である。