オーラ 2

以前ゴルフ練習場で100m先の打席にいた俳優に、私の目がカメラみたいにピントが合って顔立ちまでハッキリ見えた時はギョッとした。

一方「オーラって放つものじゃなく引っぱる力なんじやないの?」と言った人がいる。

霊的なオーラとも見た目のオーラとも別の"内なるオーラ"みたいなものを宿している人が、まわりにもけっこういるという説である。

「ともかく一緒にいる間中、ぜったいに自分から目を離さない、どっぷりとこちらに入ってくる感じで私に集中してくれる人。

こういう人には、たとえ初対面でも別れた後に、完全に持ってかれる。

ものすごい引力で引っぱってくの」

相手への集中力。

これは必ず相手を感動させる。

相手へ注いだものが数倍になってもどってくる。

これこそ愛されるオーラなのではないだろうか。

人に激しく見られるか、人を激しく見るか。

オーラを放つなら、このふたつにひとつなのである。

オーラ

何をもってオーラと言うか。

「オーラを放つとは、どういうこと?」

「オーラを放つにはどうしたらいいの?」

若い女性から真剣にこう聞かれたことがある。

私は困った。

しょっちゅう、オーラオーラと言っているけど、定義づけるとなると難しい。

そこで「○○ちゃんはオーラ見たことある?」と振ってみた。

彼女が"誰か"にオーラを感じれば、それが彼女にとってのオーラの正体だからである。

彼女は「街で見た飯島直子……」と言った。

私も人ごみの中で遠くから顔がボンと浮き上がっている芸能人を何人も見た。

やはりもうふつうの人間ではなくなっていると感じた。

「人に見られる職業につけば、自然にオーラが出るのよ」と思わず言った。

それこそ全身を使って大衆の心をとらえようとするそのエネルギーは並たいていではないはずで、そんなことを毎日していたらイヤでもオーラが出ていくと私は思う。

女性でも男性でも肌を通して表面に出てくるのは同じなんだと。

レストラン 2

迷路のようになった店の構造が、広いだけによけい落ちつき"2人の世界"にどっぷりと入りやすい。

次に照明。

暗さがあざとくないのはインテリアがエスニックて、ゆれるランプの火が夜のオープンエアを思わせるから。

極めつきは、料理をサーブする女性のドレスが、ももまでスリットの入ったアオザイ風。

スタイルの良さも対応の良さも、まさにシンガポール航空のスチュワーデスみたい。

男性はまさしくパーサー。

早い話がきわめて大人の人たちが客をいい気にさせるのだ。

サービスは嫌味がなく成熟していて超一流、なのに客は思い切りくつろげる……ありそうでないこのギャップこそ、人を幸せにする理想の空間。

この店と客の関係、何かに似てると思ったら、"アマン系"などの超高級リゾートホテルにいるみたい。

手厚いサービスのもと、まさに、フライトからリ、ゾートの夜の長い食事までを一晩で味わえるしくみが、お互いをより素敵に見せ、恋人たちの恋の進展を早めるわけだ。

逆を言えば、気取っているばっかりで、サービスに心の宿らない店で愛を語ると、お互いがとてもうすっぺらい人問に見えてしまうもの。

空間には人のイメージをも変えてしまう力があるのだ。

デートの空間選びに困った時、思い出してほしい話である。

レストラン


いっも恋が大きく進展してしまうレストランの研究。

今どきの若者は、その名前を知らないかもしれない。

昔のシティボーイが、未だにシティ系ミドルとして時々顔を出し、客層はさり気なく高い。

ニューオータニの中にあり、店内は南国ふう。

エスニックレストランの"走り"と言うにはあまりにも古い、不思議な空間。

言い忘れたが、料理はもちろんすべておいしい。

それがトレーダーヴイックス。

なぜ今ごろ、そんな老舗レストランの話をもち出すのかと言えば、ここは統計的に"大人の恋"が成就する確率のきわめて高い、上級デートスポットという噂があって、その謎を解きたくなったのだった。

あのお店は・・・☆9

私たちは手作り風のお菓子をつつきつつ、その店長の「私生活」をあれこれ想像したりして少し盛り上がりました。


ところで細身のわりに甘いものが大好きなY子さんが、その日は珍しくお菓子を半分近く残した。


店長のお勧めに素直にしたがってサクランボのクラフティを注文した私に対し、彼女が選んだのはこってりと甘そうな栗のタルトでした。


「ダイエットよ。この年になるとね、時々気をつけないと」


そういって、誘惑をあえて退けようとでもするように彼女はそのマロンタルトの皿をテーブルの端にすっと遠ざけた。


そのしぐさをあちらから見ていたのか、再び店長はこちらにやってきていきました。


「お口に召さなかったかしら」


「そうじゃなくって、ちょっと多すぎたのよ」


「ま、それは残念」


首を横にかしげ両腕を軽く広げるあの「残念ポーズ」


をして、またまた私の方は完全に無視したまま彼女は去っていきました。

あのお店は・・・☆8

サロン・ド・テのオーナーはまたあの「口元だけの微笑み」


を浮かべ、ハスキーな声で二言三言、ありきたりの愛想を言う。


何を思ったか、Y子さん、いきなり私を彼女に紹介しはじめた。


「こちら、とーっても優秀な。シャーナリストの○○さんで、ご主人は○○で○○をしてらっしやって・・・」


ちょ、ちょっと待ってよ、と私が制する間もなく、Y子さんはどんどん話を大きく美しくしてしまいます。


それまで私に対しては露骨にもまったく関心を示さなかった店長が、やおらこちらを向き「お目にかかれて光栄ですわ」


と、口元(だけ)で微笑んだ。


「こちらこそ」


と私も口元(だけ)で微笑んで、その場の何やら白々しい空気に我ながらぎょっとしたものでした。

こわいっしょ

天平元(729)年には「呪誰を行なって百物を害した者は斬首にする」という勅が出されています。


この時代にひとがたを使った呪祖がかなり普及していて、その効験も認められていた証左でしょう。


さらに、前述したように崇徳L皇の時代糠天皇は何者かが惣磁の天狗の目に釘を打ちつけたために眼病を患って急逝したと噂された。


これもひとがた呪証とまったく同じ系統のものだったと考えられます。


前出の天平の勅から数百年を経ても、ひとがた呪証は衰えることはなかった。


そして、それはついに丑の時参りの呪いの藁人形に至るのです。


話は変わりますが、電話占いならココ的な良い占い知りませんか~?(゚Д゚)ノ占いしたい!

あのお店は・・・☆7

サロン・ド・テのオーナーは、特に美人というわけではないが、そういう月並みな基準を超えた、何か凄みのあるオーラのようなものが確かに全身から放たれていました。


「これはただ者ではない」と直感した私は、注文をし終えた後、Y子さんにいろいろと質問した。


当然ながらこういう際にはとても便利な日本語を駆使して・・・。


「あの女って一体、何者?」


「ね、そう思うでしょ。ちょっと素敵よね。ここの店長なんだけど、雇われなんだかオーナーなんだか、それはわかんないわ」


「あなたとしゃべったりするの?」


「うーん、ちょっと興味はあるみたいよ。だってほら、私がこんなんでしょ。この女、一体何者って向こうの方でも思っているみたいで、いろいろ聞かれたわよ、パリへはビ・シネスですかとか、東京の方ですか、とか・・・」


「そお、で、なんて答えたの」


「ほら、あたしこのとおりフランス語が上手じゃないから、いろいろ説明するのめんどくさくって、適当にごまかしといたわよ。もしも今日なんか聞いてきたらあなたちゃんと答えてよ」


といわれても、何を答えたらいいんだろう・・・と思っていたところへ、お茶とお菓子をトレイに載せて、彼女がこちらへやってくる。

あのお店は・・・☆6

前回の続きですが、テーブルにちょこんとおかれた花は、それを束ねたわらの使い方などがいかにもパリ、それもちょっとモード系を感じさせるパリらしいしつらえで、これはなかなかの通です。


さすがはY子さんの行きつけだけのことはある、と感心しながら席についた私たちの方へやってきたのが、給仕の店員などではなく、間違いなく店長本人なのでした。


「こんにちは。今日はお友だちとご一緒で」


というようなことをいうのだから、いかにも愛想の良いマダムなのかと思いきや、口は微笑みつつも目は厳しい、つまりはまったくクールなその女店長の外観が、これまたとびきりかっこいいのです。


年は四十代半ばといったところでした。

あのお店は・・・☆5

カフェの客に比べ、サロン・ド・テのそれは圧倒的にこぎれいで、そして女性が多いのです。


喫煙者の数も雲泥の差です。


その日、Y子さんに連れられて行ったそこも、まさにそんな「こぎれいで、女性客が中心の店」


の一つであったが、七区という場所柄なのか、あるいは店の個性なのか、ひときわその「こぎれい」


さが目立つような店でした。


ゆったりとした間隔でおかれた(ここもカフェとは大いに違う点)丸テーブルには、生成りの麻のクロスが惜しげもなくかけられ、カトラリーは重厚なシルバーナプキンも紙製ではなくクロスとお揃いの麻製。


食器も業務用という感じではなく、家庭で使うような陶器のものです。

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